≪スタッフ・有志の連載≫
 <第37回> ユンソナの勝手につぶやき・・
 ============ by ユンソナ

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  第37回 ユンソナの勝手につぶやき・・・
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(離島発ユンソナの勝手につぶやき)

前回のつぶやきから随分と時間がたってしまいました。
前回はアカショウビンの郷が久しぶりに賑わった事や、カラフトワシが塒を変えるほどにメガソーラが自然や鳥さん達にとって決して優しいものでは無いことなどの話をしました。

今回は、春の渡りの時期に南西諸島を上って来る鳥さん達が通過するであろう島々に思いを馳せ、如何に楽をしながらこれらの鳥さん達と遭遇出来るかを考察しながら試しに動いてみた今年の成果をつぶやいてみようと思います。

なぜ島々だったのかと言いますと、珍鳥が見れる場所の範囲が極々狭い範囲に限られている事が理由の一つにあげられます。
珍鳥のメッカのひとつに鹿児島県の野間岬があります。
陸続きで手軽に行け、ヤツガシラやクロウタドリ、ホオジロハクセキレイといった鳥さん達が毎年決まった時期に必ず見れる場所という好条件で、こちらの方が場所としては良さそうに思えるのですが・・・・・・・


また、舳倉島並に珍鳥の見れる場所として人気の出て来た鹿児島県 トカラ列島の「平島」は人口66人、面積2.08平方キロという小さな島ですが、こちらも近くに中之島という大きな島があり、珍鳥もそこそこに出ている島があるにもにも拘らず人気が高いのはその珍鳥が見れる範囲が極めて狭い事にも原因があるように思われます。


■トカラ列島
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%A9%E5%88%97%E5%B3%B6

■平島
http://www.tokara.jp/profile/taira.html

■中之島
http://www.tokara.jp/profile/naka.html

トカラ列島では渡り鳥の他に「アカヒゲ」という珍鳥が繁殖しています。
アカヒゲは南西諸島と男女群島のみに生息が確認されている日本固有主で、国の天然記念物に指定されています。(森林総合研究所・定期刊行物より)

渡りのルート トカラ列島・平島 アカヒゲ・中之島で

我々が訪れた年(時期)は鳥さんの少ない年で、鳥見は大外れといった具合でしたが、それでもアカヒゲやミゾゴイ、キマユホオジロなど定番の鳥さん達に楽しませてもらいました。
これらの島々は、運が良い人達にとってはハイイロオウチュウやオウチュウ、チョウセンウグイスやキガシラセキレイといった珍鳥のほかに名前も聞いたことがないような鳥さん達に逢える事があるという幸運が眠っている場所だと言えます。

残念なのは鹿児島からのフェリーは鹿児島発トカラ列島経由で奄美大島まで、奄美より同じ船が帰りにトカラ列島に寄るという航路ですから、一旦天気が荒れてフェリーが欠航となると2泊3日(船中1泊)の予定が4泊6日あるいはそれ以上になる可能性があるということです。
おまけに春の渡りの時期は天気の崩れが多い時期にあたっている事も不安材料になっています。
現役のサラリーマン諸氏には少し厳しい条件になるかもしれません(舳倉島も似たような状況だと聞きますが・・・)


アカヒゲ・中之島で キマユホオジロ・中之島で ミゾゴイ・中之島で

南西諸島を上って来た鳥さん達の一部(?)は鹿児島県の野間岬(笠沙)に上陸します ここも珍鳥の宝庫なのですが、範囲が広く、なかなかいろんな鳥さんに同時に巡り合えるという訳にはいかないのが難点です。
ただ、宮崎からでも2時間半ほど、陸続きで高速で近くまで行けると言うメリットがあります。
毎年ヤツガシラの時期はヤツガシラに逢いに野間岬に行く事にしていますが、年々その数が減り、撮る場所が荒れてきている気がしているのは私一人でしょうか・・
ヤツガシラの時期はホオジロハクセキレイ、シベリアハクセキレイや運が良ければクロウタドリなどにも逢う事が出来ます。
キガシラセキレイ、ズグロチャキンチョウなども見られるようです。
笠沙から至近距離の枕崎ではワキアカツグミが撮れたことがあります。

ヤツガシラ・笠沙で シベリアハクセキレイ・笠沙で ギンムクドリ・笠沙で

笠沙に引けを取らないほどに珍鳥が現れるのは、長崎県の先端にある野母崎というところで、樺島灯台を中心とする一帯と、少し離れた場所にある田圃にはトカラ列島で見られた珍鳥や笠沙に現れた珍鳥が見られる事から、私はこれが渡りのルートではないかと推測しています。
キガシラセキレイやハイイロオウチュウ、ズグロチャキンチョウといった鳥さんの他にシマアオジやシマノジコといった鳥さんも多数が来訪するようです(ようです・・と書いたのは間違いなく来ているものの私は全部撮り外れているためです・笑)

笠沙もそうですが、野母崎も陸続きである事が災いし、珍鳥さん出没の範囲が広く、鳥さんの移動も早く、更に元気が良いためか警戒心が強くて傍に近づけないケースが多いように思われます。
舳倉島のように鳥さんが疲れ果てている・・・などという事は全く無いようです。


コホオアカ・野母崎で クロウタドリ・野母崎で ヒメコウテンシ・野母崎で

笠沙から野母崎に至るルートが渡りの本命だと思っている私ですが、今年はそんな予想に光明が見える出来事が少なからず有りました。
笠沙を通り野母崎に至るルート(陸路)の途中にツルの越冬地として有名な出水があるのですが、その根っこの阿久根でクロノビタキが監察されました。
この地も範囲が広いので、なかなか外部の人間が出かけて行って探鳥するのには向かない場所なのですが、鳥影の濃い場所のようでした。
出水はツルの飛来地で有名ではありますが、珍しい鳥さんが来ることも多く、オオハヤブサ(すでに落鳥した)は長いあいだ知る人ぞ知る隠れた人気の鳥さんでした。
ここから海を渡り、天草半島の先端を経由して野母崎に渡って行けるのですが、天草半島の先端もそこそこに珍鳥が出るので有名な場所です。
ただ、陸路で行けるとはいえ車でも相当な時間がかかる場所で、宮崎からではなかなか探鳥に出掛ける勇気が出ません(笑)

クロノビタキ・阿久根で クロノビタキ・阿久根で オオハヤブサ・出水で

陸路は渡りの鳥の数は多いと思われますが、範囲が広く探鳥に苦労するので近場の離島を候補地にして、探鳥を始めました。
以前からこの計画は立ててあったのですが、やっと実行に移すことが出来ました。
舳倉島やトカラ列島ほどに鳥さんが集中している訳ではないのですが(陸路と分散のため?)、予想通りに渡りの時期に珍しい鳥さんが見られる島を見つける事が出来ました。

鹿児島本土(串木野港、あるいは川内港)からフェリーで1時間〜3時間ほどで行き帰りが出来るために、住居が宮崎県の私には持ってこいの場所のひとつになりそうな気がしています。
もちろん日帰りでの撮影は無理で、宿泊が最低条件になりますが、同じ宮崎県出身の料理長がいる「竜宮の郷」というホテルが撮影地にも近く、料理も美味しいのでここを定宿として暫く毎年通ってみる事としました。
残念ながら、まだ十分な成果は得られていないものの、オウチュウをはじめチャキンチョウ、シマアオジ♀といった鳥さんが見られた事は渡りのルート予測が外れてはいなかったことの証明だと意気揚々としている私です。
狭い島で、大勢のバーダーさん達が訪れるのに適した環境ではないのですが、渡りの鳥さんが島の観光の目玉になると活動している方々もいて、今後が楽しみな場所でもあります。

バーダーさん達が訪れて過疎の街が少しでも活性化すれば良いと思いますが、我々も地元の方々の迷惑になるような行為は厳禁だと強く認識して、いい関係を築いていければ・・・と思います。

オウチュウ・甑島で チャキンチョイウ・甑島で シベリアアオジ・甑島で

このつぶやきが掲載される頃は北海道で探鳥していることになると思いますが、面白いことに北海道での探鳥では必ず知人達に逢います。
また、北海道で逢った初対面の方々は必ずと言ってよいほどに他の場所でもお逢いするから面白いものです。

宮崎にカラフトワシが来た初年度は「北海道で逢いました・・」という方に何人お逢いしたでしょう。
北海道は、私にとって鳥さんとの出会いの場所であると同時に、人(バーダーさん達)との出会いの場所でもあるのです。

さてさて話が長くなってしまいました。
それでは、南の島々での探鳥の話の残りと、北海道での探鳥と人との出会いの話は次回、あしたのこころだ〜〜〜

ユンソナ