≪野鳥観察情報≫
   知床から
 ======== by 藤川 友敬さん

───────────────
  第91回 ヒグマの年
───────────────

知床国立公園は、世界的にヒグマの生息密度が高いと言われる。年間の目撃件数は、約800件を数え、1日の内で誰かが国立公園内のどこかで数件目撃する計算になる。今年はその目撃件数が非常に多く、5月時点ですでに200件を超えており、私自身も数多く遭遇している。理由はよくわからないものの、今年は冬の積雪が非常に少なく雪解けが早かったため海岸線での植物の生育が早く、食べ物を求めて標高の低い場所で広範囲に移動しているためではないかと考えている。知床国立公園内の道路も海岸線に沿って伸びているため、ヒグマの利用する場所と人が往来している場所との多くが重なってしまっているのだろう。遊歩道での散策や自動車での道路上の遭遇においては、ヒグマに対して大きな声を出したり、近づいたりして相手を刺激することがないように、ゆっくりとその場から離れることが重要である。

ヒグマの親子


知床ネイチャーオフィス
自然解説員  藤川友敬