≪野鳥観察情報≫
   鳥観察・探鳥の極意
 ======== by 吉成 才丈さん

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第101

  千島列島に行ってきます
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日本にも海鳥ファンは多く、北海道までのフェリー航路や小笠原航路、伊豆諸島航路などに定期的に通う方も多いようです。また最近では、各地で海鳥クルーズも運航されており、氷点下の甲板でカメラを構える強者も珍しくなくなってきました。

たいていの海はつながっていると思うと、日本の図鑑に掲載されているレアなウミスズメやミズナギドリの仲間も見られそうな気になってくるから不思議ですね。


実は7月19日から、千島列島のクルーズに行くことになっています。千島列島はカムチャツカ半島から根室半島間の島々を指しますが、今回訪ねるのは、北方四島を除いたカムチャツカ半島の先端からウルップ島までの地域です。ここを10日間ほどかけて往復するのですが、いくつかの島には上陸も予定されています。エトピリカやツノメドリはもちろん、エトロフウミスズメ、ウミバト、チシマウガラス、フルマカモメ、ミツユビカモメなどの繁殖も見られるものと期待しています。しかし、なんといっても楽しみなのは、シラヒゲウミスズメの繁殖地が観察できるとの事前情報があることです。コウミスズメやウミオウムなども見られる可能性がありますが、いずれもアラスカで見たことがあり、やはり今回のメインターゲットはシラヒゲウミスズメなのです。日本の代表的な写真図鑑にも、シラヒゲウミスズメの写真がなく掲載されていないものがある..といえば、その貴重さもおわかり頂けると思います。

ところで、一般的に“クルーズ”というと豪華な船旅を想像しがちですが、そんなことはありません。今回は、居住性や快適さより外洋の航海に耐えられる構造で、かつどこにでも行かれるサイズとなっているため、少し大きめの漁船といった感じの船なのです。あの舳倉島航路の船とほぼ同じサイズだといえば、船に弱い方は尻込みするかもしれませんね。最近、舳倉島航路の船もよく欠航することを考えると、今回のクルーズは結構な冒険旅行になりそうです。

でも、そんな条件でも行ってみたいと思われる方は、きっと多いことと思います。千島列島の鳥類については文献も少なく、新たな発見もあるはずです。また日本に近い地域で海鳥てんこ盛りという夢のような状況は、海鳥ファンなら見逃すことはできないでしょう。ということで、クルーズだけでなく上陸の部分も含めて、結果をお伝えしていこうと考えています。個体数が増えたシジュウカラガンは、どの地域にどのくらい生息しているのかも楽しみです。

まずは行程の概要を記しておきますが、つづきが書けるよう、どうぞ無事を祈っていて下さい。


【行程概要】
7/19   成田空港を発ち、空路でウラジオストックへ。
7/20   ウラジオストックから空路でペトロパヴロフスクカムチャツキーへ。
7/21   ペトロパヴロフスクカムチャツキーから出港。クルーズ開始。
    .......(千島列島を船で南下).......
7/28   ウルップ島で折り返して帰路へ。
7/31   ペトロパヴロフスクカムチャツキー帰港
8/2   ウラジオストクで乗り換え、ペトロパヴロフスクカムチャツキーから空路で成田空港へ


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吉成 才丈