≪野鳥観察情報≫
   鳥観察・探鳥の極意
 ======== by 吉成 才丈さん

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  第14回 冬鳥飛来予想
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〈天気予報と鳥との関わり〉
「相変わらず当たらない…」と不評の天気予報ですが、予報のための基礎データだけみると、随分と進歩してきているような気がします。また昔から、「ツバメが低いところを飛ぶと天気が崩れる」といった因果関係の話があるように、鳥と天気は密接なつながりがあるようです。そういえば、長かった冬の終わりを予感させるハクチョウやツルの北帰行、春の訪れを告げるツバメの飛来、そして秋から冬の気配を感じさせるハクチョウやガンの飛来のニュースや映像など、歳時記として天気予報のコーナーで鳥が取りあげられることが本当に多いですね。

〈気象庁 季節予報〉
今年の冬鳥飛来予想をしようと思い、気象庁のホームページを覗いてみました。一番気になる「12〜2月の平均気温」欄をみると、日本地図に平均気温の高低の確率が地域ごとに色分けされてます。北海道をみると、平年より低い確率が20%、平年並みの確率が40%、平年より高い確率が40%とされており、平年並みか平年より暖冬傾向にあることが伺えます。東北や北陸も同様の数値ですので、暖冬傾向は雪国に共通したもののようです。またこれらの地域を除く関東以西の本州、四国、九州の各地域は平年より低い確率が20%、平年並みの確率が30%、平年より高い確率が50%と予想されており、これらの地域はより高い確率で暖冬傾向にあるようです。興味のある方は、どうぞ覗いてみてください。
http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/000_1_30.html

〈降雪量〉
「昨冬は雪が記録的に多かった」と記憶している方も多いかもしれません。普段は飛来しない平野や暖地にまでハクチョウやガンが飛来して話題になったことから、その記憶は一層鮮明に残っているのではないかと思います。また逆に、ツグミの飛来が遅く、個体数も少なかったと感じられた方も多いようです。冬が厳しければ当然ツグミもたくさん飛来しそうなものですよね。こうしたことから、少なからず気候は冬鳥の飛来状況に影響を及ぼしているように思いますが、その仕組みや因果関係は完全に解明されてはいないようです。

〈この秋の渡りで感じたこと〉
すでに秋の渡りの盛期ですが、今年の冬鳥の状況を予感させるような出会いはありましたでしょうか?
私の住む関東周辺では「今年の秋はカケスが多い」との話をよく聞きます。10月5〜6日に愛知県伊良湖岬に出かけたときにも、バスの移動途中にカケスの渡りを随分観察しました。この時期にこれほどカケスを見かけるのは最近では記憶になく、今年の冬鳥を象徴する出来事なのかなと感じてます。普段の年ではあまりあまり見かけないカケスが多数渡っているということは、山にエサがないのでしょうか?もしくは、この冬は厳しい寒さに見舞われる前兆なのでしょうか?
同様に、「ヤマガラも目立つ」との話しがありましたが、こちらについては実感できるような出会いはありませんでした。

〈クマ被害との関係〉
そういえば、この秋もクマの被害や目撃情報が本州のあちこちで聞かれます。テレビのニュースを見ていたら、昨年の本州のクマ被害数は52例であるのに対して、今年は10月10日現在ですでに87例報告されていると報じられてました。なぜクマの被害が多いのかは分かりませんが、一番簡単に想像されるのが山のエサ不足ですよね。
また、ちょっと強引でしょうが、クマとカケスの共通点を探すとエサの一部が共通していることに気付きます。カケスが多く渡り、且つクマの被害が増えるということは、今秋はドングリなどの木の実のつきが悪いのでしょうか? ドングリといえばオシドリも浮かびますが、オシドリも目にする機会が増えるのでしょうかね?

〈今年の冬鳥・飛来予想〉
結果として、現時点では今年の冬鳥が全体的に多いのか少ないのか、またどの種が多くてどの種が少ないのか、まったく分かりません。
繁殖地の気候は繁殖成功率に影響し、それはその年ごとに顕著であったりするようです。またシロフクロウとレミングといった鳥とエサとの関係、エゾライチョウやウズラとキタキツネといった鳥と補食種との関係なども個体数の増減に結びつくようで、繁殖地の状況も気になるところですね。
皆さんの身近で何か特徴的なできごとがあれば、ぜひ教えて下さい。異常気象の影響では困りますが、今年もたくさんの冬鳥が日本に飛来し、ゆっくり過ごして貰えることを期待しましょう。

【ヤンバルクイナ個体数激減の悲報】
先日、山階鳥類研究所がヤンバルクイナの個体数が激減していることを発表し、新聞やテレビでも大きな扱いで一斉に報じました。なんと個体数は最盛期の1/3以下の700羽程度までに減少してしまい、このまま放置すると数年で絶滅するだろうとのショッキングな内容でした。緊急な保護の必要性はもはや疑いようのない事実であり、時間の猶予はまったくありません。
日本には世界に誇れる自然があり、貴重な動植物も多数生息・生育しております。こうした自然や動植物を守るのは我々日本人の責任であり、それを見て楽しむ我々バーダーはその最先端にいる存在であると思います。以前からヤンバルクイナの保護活動に携わる地元のNPO団体とも協議しており、一人でも多くの皆様が無理なく参加できる保護基金などを検討しております。内容が決まりましたら色々な場で紹介したいと思いますので、どうぞ多くの皆様に協力頂きますよう、お願い申し上げます。

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吉成 才丈