≪野鳥観察情報≫
   知床から
 ======== by 藤川 友敬さん

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  第5
回 カワガラス
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「ビッ ビッ」

黒い小さな塊が川面を滑るように飛んでいた。時々、川の中から出っ張った石の上で尾羽をピョコピョコと上下させながら元気に鳴いている。カワガラスは、知床では上流部から河口部まで河川沿いで簡単に観察することのできる野鳥の一つだ。この9月〜10月前後は、河口部でカラフトマスやシロザケが遡上してきており、それらの産卵床周辺で産み落とされた卵を食べている姿をよく見かける。水の中に頭を突っ込んだり、水の中を歩き回って餌を探す姿が、どこか滑稽でかわいらしい。
たまたま、すぐ近くで餌を探す姿を見つけた。岩に生えた湿った蘚苔類の中に昆虫でもいるのか、しきりに嘴を差し込んでは食べ物を探していた。なかなかこの場所では食べ物を見つけられないのか、ひとしきり歩き回ったところで別の場所に飛んでいってしまった。短い時間の出会いだったが、久しぶりに見た元気な姿にホッとしたひと時だった。



カワガラス(Cinclus pallasii)

知床ネイチャーオフィス
自然解説員  藤川友敬