≪野鳥観察情報≫
   バードウォッチングのミカタ
 ======== by 松田 道生さん

────────────────────
  第40回 バードウォッチング界の女性進出
────────────────────

ここ数年の傾向として、女性のバードウォッチャー、あるいは野鳥カメラマンが増えた印象があります。三番瀬で長いレンズと大きな三脚を担いだ方に会った時は、ちょっと驚きました。2年前に江戸川の河原にキガシラシトドが出現したときも、女性の方が多く中には大砲のようなレンズを持って来ていました。近くの公園でも女性の常連さんが、増えて来ました。

私が日本野鳥の会に在職していた20年前、会員は1万人程度で当時の会員の男女比は7対3、男性の方が多い傾向にありました。会員が数倍に増えた現在の男女比のデータもほとんど変わることなく7対3です。

ただ当時、ショップの店番をしていると女性客が多く、この比率とは異なるという印象でした。また、探鳥会やシンポジウムの参加者を見ても、この比率とは異なり多少女性の方が多い感じでした。男性より女性の方が、積極的にイベントや買い物に参加していると分析をしたものです。これが、さらに向上している傾向にあり、先日の数10人参加している観察会で数えてみたら男女比は5対5でした。

バードウォッチング界に女性が増えることは喜ばしいことです。男女平等が叫ばれ均等法まで、できているのに昔からバードウォッチングは男性のもの、野鳥写真を撮るのは男の世界のように思われていました。とくに、重い望遠レンズのセットを担いで写真を撮ったり機材を操るデジスコの世界は、女性から遠い所の存在だと思っていました。デジスコ業界においては、Pouさんの活躍が貢献していると思いますが、それでも男性が多いですね。このところ、女性が増えて来た理由は何なのでしょう。考えられるのは、積極的な女性が増えた、あるいは逆に男性に余裕が無くなって減ったのか判断は難しいところです。いずれにしても、バードウォッチング業界も世間並みになりつつあると思っています。

ところで、日本野鳥の会では年一回、総会が開かれます。会の運営は、理事と評議員が法律上は担っています。この役員には、支部の代表や出身者がいることはいるのですが、全国に90ある支部を網羅することはできません。そのため、年に1度1泊2日ではありますが、支部の代表者が集まって勉強会と意見交換会が行われます。毎年60名ほどの参加者があり、意見交換会でも盛り上がり懇親会でさらに盛り上がります。

ところが、この会に集まる男女比が会員の比率はもとより、現実の参加比率をまったく反映していないのです。たとえば去年は、女性はわずか2名にだけ、60対2です。また、全国90あまりある支部で、私が把握している女性支部長は1支部のみ。90対1となります。また、日本野鳥の会以外の各地にある地域密着型の野鳥観察グループで、代表者が女性である会を私は知りません。もちろん、事務局やリーダーの中に女性がいます。ただ、このあたりとなるとデータがないので言及できませんが、少なくともトップの女性は稀少です。

現状では、女性のバードウォッチャーは増えて来たと判断できます。しかし、リーダー格の方は男性が多く、女性の立場に立った運営や活動については、まだ立ち後れているのではないかと懸念しています。女性のいない業界、少ない世界は、これから発展は望めません。今いる女性陣の活躍を期待してやみません。

ちなみに、オジさんとしては山ガールにように鳥ガールが増えてくれれば、さらにうれしい限りです。