≪野鳥観察情報≫
   バードウォッチングのミカタ
 ======== by 松田 道生さん

─────────────
  第55回 公園デビュー
─────────────

私のホームグラウンドである日本庭園の六義園では現在、ウォッチングだけの人が私を含めて5人くらい、写真が中心の人が5人くらい、およそ10人、常連といえる人たちがいます。顔を合わせれば挨拶をして、よりバードウォッチングを楽しむため、あるいは良い写真を撮るために情報交換をしています。まず10人全員が揃うことはありませんが、週末は5,6人がそろっていっしょに歩いたり、日だまりのベンチに座って野鳥談義に花を咲かせます。

六義園では以前、私ともう1人のバードウォッチャーがいただけでした。そこに、パラパラと8人が加わったことになります。いずれの方々も、先達の私たちに敬意をはらって付き合ってくれたので、なんの軋轢もなく仲間として迎え入れられました。いわば、皆さんはうまく公園デビューができたことになります。本来、公園デビューは赤ちゃんを連れたママが公園に集う仲間に入れることを言いましたが少子化の時代、公園で子連れのママを見ることは少なくなりました。今や公園デビューは、高齢者のための言葉となっています。

このところ、常連以外にカメラを持って野鳥を撮影に来る人が増えて来ました。何度も来ている人もいます。私は、以前あいさつをしても無視する人にたびたび会っていますので、こちらからあいさつをすることはありません。ただ、目礼くらいはして、話しかけられるきっかけは作るようにしています。

ところで、あいさつをしても無視されるほど、不愉快な思いはありませんね。鳥を見るのに夢中になって話しかけられたのに気がつかないのなら許されますが、ぷいと横を向かれたこともあります。なかには、おずおずと頭を下げる方もいますので、人付き合いが苦手なのだなあと思って、それ以上話かけないこともあります。

以前、Birder誌でマナーについての記事で「あいさつをしましょう。あるいは、あいさつをされたら返しましょう。これが、できないバードウォッチャーが多いのには驚かされます。あいさつをスルーされたら、せっかくの情報を教えてあげる気になりません。」と書いたら某掲示板で「吐き気がする」と批判されました。批判した方は、このような不愉快な思いにあったことがないのか、本人自信があいさつのできない人でなのではないでしょうか。

もちろん一人で、ゆっくりと楽しみたいということであれば、それはそれでよろしいかと思います。中には孤独を楽しみながら、バードウォッチングも楽しんでいる方もいるでしょう。人とのつきあいが煩わしくて野鳥との出会いで補っている方もいると思いますので、無理矢理に話しかけるのもはばかれます。そのため、目礼程度はして話のきっかけは作れるようにしています。

ただ、バードウォッチングにしろ野鳥写真をより楽しむためには、情報が勝負です。情報というのは珍鳥の情報ではなく、今期の野鳥の傾向や順路の工事、周辺でランチの美味しいところまでいろいろです。地元の強み、常連さんの持っている情報ほど、ありがたいものはありません。あるいは「吐き気をもよおす」と批判した人は、ただ珍鳥情報だと思ったのでしょうか。

いずれにしても初心者であれば、さらに鳥の知識を得るために仲間を造ることが、より技量をアップするためには効率的なはずです。好意的な人と人とのネットワークが、バードウォッチング上達のコツでもあります。バードウォッチング入門のひとつに、公園デビューの方法というもの必要だと思っています。

皆さん、うまく公園デビューできると良いですね。